Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

大学非常勤職員にまつわるお話

high190です。

大学の非常勤職員に関する生々しいお話があったので、ここでご紹介。
個人的には昨年まで有期雇用契約職員だったので、非常に興味深い内容でした。

(上記記事より一部抜粋)

ともかく……大学を臨時職員として職場に選ぶのは、せいぜい2年までだと腹をくくった方がいいと思います。その間に資格を取るなりして転職準備をした方がいいでしょう。特に、今年あたりは就職浪人回避のために大学臨時職員というシゴトを選ぶ人も結構出てきそうですが……合法なリミットは3年であることは、覚えておいた方がいいと思います。まあ、業務内容以外にも、学食や大学の図書館が使えたり、雇用保険にはたいてい入ってくれているでしょうし、ソフトウェアのアカデミックパックを購入できたりするのはかなり魅力的ですけれどね。一般企業と異なり、自分へのリターンの高い将来性はその職場自身にはあまり無いかもしれません。まあ、それぞれの大学次第ではあるのですが……。

ここ最近、私立大学も財務状況における人件費比率を気にしてか、有期雇用契約や非常勤職員の比率が増えているといいます。その環境の中でお仕事をされていた方の体験談。非常に大学という職場をよく見ていらっしゃるし、ある意味では大学職員という仕事に断を下されているような気のする記事です。

個人的に一番気になった一言として、

一般企業と異なり、自分へのリターンの高い将来性はその職場自身にはあまり無いかもしれません。まあ、それぞれの大学次第ではあるのですが……。

これは実によく大学職員の仕事環境について当てはまる言葉だと思います。

大学職員ブロガー(今は教育ブロガーの方が適切な呼び方かも)だったマイスター氏も大学職員を辞して教育系の総合研究所に身を置いているという事実も、この記事の内容に対して一定の裏付けになるのかも知れません。確かに大学職員という仕事は民間企業に比べてキャリアパスを描きにくい職業なのではないかと思います。定期的なローテーションで人事異動があり、スペシャリティよりもゼネラリティが求められていること、前例踏襲が多いことも自己の能力開発に関してリターンが少ないと感じられることは不思議なことではありません。

こうした状況を踏まえ、どのように能力開発をしていくのか?ということを考えていくことがこれからの大学職員に求められることであり、自らに市場価値を付けていくことのできるようにしていかなくてはならないのではないでしょうか。市場価値の付け方には、色々な方法があっていいのではと私は考えます。

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