Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

経済不況で学生の就職活動に影響が出ている

high190です。
ここ最近、企業の内定取り消しのニュースがたくさん巡っていますが、大学側も色々と対応を検討しているようです。


企業の内定取り消しや非正規雇用の削減などで、本格的な就職活動を控えた学生たちに不安が広がっている。学生たちの就職活動を支える県内の大学の取り組みを聞いた。
福井大は5日、女子学生を対象にした就職ガイダンスを初めて開いた。同大を卒業した女性を招き、「自己分析は本当に重要か」「企業の社風を知るには」などと、学生たちは率直な疑問をぶつけていた。最前列で聞いていた教育地域学部の北野邦枝さん(3年)は「とにかく行動しようと思って参加しました」と話した。
同大は6月から就職支援を開始。景気の悪化に伴い、面接対策など就職活動に関する講座の回数や、説明会に呼ぶ企業数を増やした。携帯メールを使って企業説明会や求人情報を配信するシステムも導入して学生をきめ細かくサポート。就職に“強い”大学を目指す。同大就職支援室の青山伝治室長は「不況といわれるが、企業も採用に意欲的。学生の不安を解消するために、できる限りの支援をしたい」と話した。
県立大も、隔週で行っていた就職説明会を毎週に増やし、学生の意識を高めている。一方、学生全員と進路面談を続けてきた仁愛大は特別な対策は取らない方針。福井工大も就職活動が本格化するまでは状況を静観し、例年通りの就職支援を行うという。

不況になると当然学生は内定確保を第一に考えて行動しますので、希望職種・業務内容と学生の希望のマッチングという面でどうしても齟齬が出てきます。

過去にはこのような記事を紹介しましたが、最も大切なことは学生に安心感と自信を持って就職活動を行ってもらうことです。
その意味では、就職支援の部門で働く職員に求められることはアドバイザーでありつつ、カウンセラーでもあるのです。

最近では大学生の就職活動もWebが中心になってきていますが、大学の就職課はWebに出ていない有益な情報をたくさん持っています。そういった意味では、就職課の方から学生をどんどん積極的に呼び込んでいく必要があるのではないでしょうか。よく就職講演会と題して、外部に講演を依頼することもありますが、ある意味では就職課に勤めている職員が講演したっていいのかも知れません。学生は身近な人がどんな経験をして、今になって何に役立っているのかを知りたがっています。

もっと職員が自分の経験を話す場があってもいいんじゃないかと私は思います。

最近はこんな本も出ていますし、大学職員としてもっと学生の就職活動に関する理解を深めないといけないなぁ、と思っている今日この頃です。

にほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ