Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

Web2.0にひとつの区切りか?

high190です。
昨年あたり?から一世を風靡した「Web2.0」。
色々な無料Webサービスが次々発表され、インターネットで本当に便利な世の中になりつつあるんだと痛感していました。

しかし、ブームには必ず流行り廃れが付きまといます。Web2.0も例外ではないようで、株式会社WEB2.0が解散することになったそうです。これはひとつのブームが過ぎ去ったことの象徴的な出来事ではないでしょうか。

デジタルガレージは、子会社の株式会社WEB2.0(ウェブツーポイントオー)を9月17日付けで解散する。運営するソーシャルブックマークサイト「PingKing」(ピングキング)の収益化が困難と判断したため。PingKingのサービスは8月31日に終了する。
WEB2.0は、同社とカカクコム、ぴあの3社が2005年11月に設立した。資本金は1億円で出資比率はそれぞれ76%、14%、10%。
PingKingはソーシャルブックマークサイトとして06年7月にオープン。07年3月にブログ情報集約機能を加えて「ブログネットワークサイト」としてリニューアルした。「一定のユーザー数は獲得したものの、マーケットの成長性が当初予想を下回る中でサイト運営事業を収益化することは困難と判断した」ため解散を決めたとしている。

更新が2007年3月で止まってしまっているのが悲しいです。
ブームというものは一過性のものであって、その時に起こる激しいうねりは同種の取り組みを巻き込みながら一気に拡大しますが、拡大が早いだけに先行して利用者を掴んだところに人が集まります。mixiがそうであるように。

大学関係でも校友会SNSが一気に立ち上がるなど、Web2.0のムーブメントに乗じて色々な取り組みが行われましたが、成否についてはあまり芳しくないのが実情かもしれません。梅田望夫さんも本で書いていたと思いますが、デファクトスタンダードになったもの勝ちなんですよね。だからこそ、ベンチャービジネスWeb2.0は親和性が高いんだと思います。

ひとつのムーブメントが終わりを告げるということは、次のWeb3.0〜4.0も近いうちに発生するかもしれません。その時、大学はどのようにWebと付き合うべきなんでしょうか。システムに縛られるのではなく、柔軟に情報基盤を教育内容に合わせて変化させられる「Adaptive University」でないといけないのではないかと個人的に思います。その実現のためには広義の「情報」にセンスのある大学職員が必要であって、その能力は通常の業務ではなかなか得がたいものなのではないかと思います。そのためにも日頃からの先端のWeb技術を取り入れてみる、なんてことが必要なんではないでしょうか。

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