Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

岩手大学の環境系サークルによるレジ袋削減の取り組み

high190です。
岩手大学の生協でレジ袋の使用率が大幅に下がっているそうです。
仕掛け人は学生が構成する「レジ袋勇退倶楽部」なるサークル。名前のインパクトが大きいですが、効果もなかなかのようで。

岩手大学のキャンパス内にある大学生協盛岡市上田3、TEL 019-652-3581)では、レジ袋の使用率が大幅に減少している。
これは同大で今年5月から環境問題に関心を寄せる学生らで発足した環境系サークル「レジ袋勇退倶楽部」が5月から6月にかけて行った「レジ袋削減キャンペーン」の結果を受けて、先ごろ発表したもの。
盛岡市を日本で一番レジ袋の少ない市にする」ことを目標に設立された同サークルは同生協と連携し、大学生協としては京都大学北海道大学に続いて、レジ袋削減を有料化せずに実現する取り組みを今年5月に実施。3日間の調査の結果、利用者延べ7,487人で1,785枚のレジ袋が使用されていたことが判明。レジ袋使用率(使用枚数÷利用者)に当てはめると、使用率平均24%という数字がはじき出された。
これを受け、同サークルではすぐにレジ袋削減キャンペーン「レジ袋の休日」を実施。生協内などでビラ配りをしたところ、翌6月の調査で使用率がそれまでの3分の1の8%にまで大幅に減少した。7月に削減キャンペーンを実施しない中での調査では、使用率15%と若干のリバウンドが見られたが、「レジ袋の使用率の減少傾向は確認できた」(学生)とし、「生協の利用者一人ひとりの意識を高める地道な活動によって、キャンペーンの効果を実感している」(同)と話している。
使用量が年間300億枚を超えると言われるレジ袋については、ゴミ問題やCO2排出など環境問題を考える身近な課題として近年注目されている一方、「レジ袋を削減したとしても大した効果が得られない」といった市民の認識も少なくない。
同サークルの代表・津本由衣さん(岩手大2年)は「環境問題は個人それぞれの意思で取り組まないと解決しない。レジ袋の削減にかかわらず、さまざまな環境問題に関する一般の意識を高めていきたい。そのためにも、強制的な有料化ではなく意識を変えるための活動をしていきたい」と取り組みへの理解を訴える。
同サークルと同生協の調べによると、レジ袋1枚を削減することによって500ミリリットル入りペットボトル62本分を節約するのと同程度のCO2削減につながるという結果が出ている。
今後、同サークルでは大学周辺のコンビニエンスストアや教育機関を巻き込みながら、「さらにレジ袋削減への活動を展開する」としている。

このサークル、生協の利用者への呼びかけのコピーの付け方が上手ですね。

  • 「レジ袋の休日」

いくらいい取り組みであっても、人の賛同を得ないと実現できません。
つまりは人の心をどれだけ揺さぶれるコピーであるかどうか、ということがとっても重要なのです。レジ袋勇退倶楽部にはきっと名コピーライターがいるはずです。


これは大学職員にも必要な力であるはずで、学内に掲示物を出すにしてもちょっとひねりのあるコピーを書くことで学生の関心を引くこともできるはずです。いくら「学内をきれいに!」と書かれた紙を貼るよりも、学生自身が考えるようなコピーであった方がいいんですよね。ちょっと広告の視点を持つだけで、上手に自分達の思いを伝えているよい取り組みだと思います。

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