Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

大学生が地域の子育てを支援

high190です。

私には5歳年上の姉がいるんですが、現在は仕事と育児を両立して忙しい日々を送っています。先日の連休で実家に帰省した際にも、若干疲れているようでした。やはり仕事と育児を両立させることは並大抵のことではないようですね。その分、両親が近くに住んでいますので保育園の送迎などは協力して実施しているようですけれども。
振り返って自分のことを考えると、いずれ結婚したとしたらどうなるんだろう?と思います。私は仕事して配偶者は家庭に入るんだろうか?なんてことを考えます。それだけ、東京での子育てには困難が付きまとうことですし、少子高齢化の一因なんではないかと考えてしまいます。この問題には社会として子どもを育みやすい支援体制を構築することでしか、対応が難しいのではないかと感じます。生涯獲得賃金も下がる一方ですし、一般的な所得の人では子どもを満足に育てることも難しいのではないかと。

長崎県立大学シーボルト校では、大学生が子育て支援を実施するユニークな取り組みを行っています。

核家族化や女性のライフスタイルの変化に伴い、社会全体で子育てを応援しようとする動きが広がっている。大学生も子育て支援に手を挙げた。西彼長与町の県立大シーボルト校看護栄養学部の学生が開いたイベント「学生発! 育児支援隊」。乳幼児を持つ母親と簡単な育児用具を手作りして、触れ合いも深めた。
企画したのは同学部・島田友子准教授の「母性ゼミ」で学ぶ看護学科四年の四人。島本裕子さん、高橋美帆さん、田中瞳さん、友永淳子さん。
授業の一環で一月、地元の助産師・長野澄恵さんが開く母乳育児相談室を訪問。若い母親が悩みを語り合う相手に乏しく孤立しがちなことを知った。「自分たちにも何かできないか」と“集いの場”をつくることに。大型商業施設やアルバイト先に案内チラシを張り、参加を呼び掛けた。
先月十八日にあったイベント初回には、長与町内と長崎市から妊娠中の女性や子連れの母親計十七人が集まった。同大学内の茶室で自己紹介から始まり、会場はリラックスした雰囲気。新生児の頭のゆがみを防ぐ効果のある「背当てクッション」と、授乳時に上着を固定する「授乳ストラップ」を学生の手ほどきで作った。
三人の子どもがいる浦添恵里さんは七カ月の次男を連れ参加。「一人より、みんなで作る方が楽しい。リフレッシュにもなる」。七月に初の出産を控える入江比奈さんは「意外と簡単。手作りの温かみがある」とうれしそうだった。
隣室ではボランティアで参加した三年生らが赤ちゃんや子どもを預かり、抱っこしたり絵本を読んであげたりしていた。母親たちは子どもに気を取られることなく、お互いの会話が弾んだ。
企画の学生たちは「予想以上に楽しんでもらえた」と手応えを感じた様子。手伝った長野さんは「子育て中の母親にとって、不安や緊張が一番良くない。学生がつくった和やかな場のおかげで、参加の母親もほっとできたのでは」と語っていた。
イベントは年四回開き、次回は七月中旬の予定。寄せられたアンケートを基に内容を考えていくという。島田准教授は「大学も地域に貢献したい。育児にかかわる不安など、気軽に相談してほしい」と呼び掛けている。

育児を行う母親にとっては、日々の生活でのストレスは非常に大きいでしょうし、理解者の存在がとても心強いものになるでしょう。また、育児をしている人は、学生に子育ての大変さや良さなどを伝えたいという気持ちもあるでしょう。この取り組みのよさは、学生にとっても自分自身が将来経験することを事前に体験することで、自分の将来計画や目標を立てられるということにあると思います。
社会的な育児支援の必要性が迫られている中で、大学のゼミやカリキュラムの一環として地域に貢献していくというスタイルは今後重要になってくるのではないかと思います。

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