Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

一橋大学が同窓会と連携したキャリア教育を実施

high190です。
一橋大学が同窓会と連携したキャリア教育を実施しています。一橋大学も前身の東京商科大学時代を含めて歴史のある大学ですから、同窓会のサポート体制も充実したものがあるんでしょうね。

一橋大学と、同大の同窓会「如水会」が連携し、学生へのキャリア教育などに力を入れている。卒業生が講師を務める「キャリアゼミ」(通称・如水ゼミ)などの寄付講義に加え、今年度は同会が企画した連続講座「一橋大学の歴史」も加わる予定だ。
「大学の歴史」は、開校120周年にあたる1995年に発行された「一橋大学百二十年史」を下地とした講座。全14回で、商法講習所や東京商科大学の時代を経て現在に至るまでの歴史を振り返る。同会会員向けの講座として13日に開講。8月まで如水会館(千代田区)で行われた後、同大では後期の講義として実施され、単位にも認定されるという。
講座では、前身の東京高等商業学校東京帝国大学に吸収させようとした国と衝突した申酉(しんゆう)事件や、同大が国立市に移転した経緯などを紹介。立案した同会事務局の酒井雅子さんは「一橋大は何度か存亡の危機に立たされた。日本の教育制度の歴史を学ぶ機会にもなる」と話す。
企業の第一線で働く人材を多数輩出する同大の特色を生かした三つの寄付講義も行われている。このうち、如水ゼミは、メーカーや商社、金融などで働く卒業生らを講師に迎え、2006年度から始まった。2年生が対象で、これまでの講師陣は総勢約140人に上る。10〜15人の少人数制も特長で、学生からは「普段のゼミでは学べない体験談も聞ける」と好評だ。
同じく卒業生が講師となり、1年生を対象とした寄付講義「社会実践論」も01年度から続く。いずれも学生が将来の進路を意識し、大学で学ぶべき事を考えてもらうことが狙いだ。同会は「卒業生の講義が学生に役立つなら、これからも継続したい」と意欲的だ。
同大は、一連の取り組みを「同窓会と連携する先駆的キャリア教育モデル」と名付け、昨年度に文部科学省の「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」に申請、採択された。
同大大学教育研究開発センター長の山崎秀記教授は「キャリア教育は就職だけでなく、目標を明確にしてもらうためのもの。学生には卒業後を見据えて学業に励んでほしい」と話している。

この取り組みは現代GPに採択されているものなんですね。大学の資産のひとつに卒業生が挙げられますが、在学生との連携を通して大学と繋がっていてもらおうという訳ですね。大学を卒業してから様々な経験を積んでいる卒業生の実体験は、これから同じように社会に羽ばたく在学生にとって、とても大きな意味のあるアドバイスになります。

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