Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

立命館大学の新設学部で定員超過。転部を認めることに

high190です。
立命館大学が今春に新設した生命科学部で入学者が定員を超過したため、他学部への転籍を認めたとのこと。通常、これまでは入学定員超過を理由とした転籍は認めていないはずで、補助金削減のための対策ではないのか?という声も聞かれています。

今春開設された立命館大学京都市)の生命科学部(滋賀県草津市)で、入学者が定員を大幅に超えたため他学部への転籍を募集し実際に8人が転籍していたことが14日、わかった。入学直後の人数調整は異例の措置。難易度が高い学部への転籍も可能で、不公平との指摘も出ている。
大学の説明では、生命科学部には一般入試で9298人が志願、2957人の合格者があり、266人が入学手続きをした。推薦入試などを含めた入学者は予想の1・1倍程度を大きく上回り、定員(280人)に対し、1・48倍となる415人にのぼった。
このため、25人の枠で転籍者を募集することを決め、入学式翌日の4月2日に新入生を対象にして説明。3日から7日までの出願期間中に、法学部や経済学部に移ることを志願した8人を面接し、全員の転籍を認めた。
入学者が学部入学定員の1・4倍を超えると文部省から大学への補助金が一部カットされることになっているが、同大学は「入学者が増え過ぎたので、大学として機関決定を経たうえで転籍者を募集した。教育環境を良くするための措置で、補助金の問題とは関係ない」と説明している。

良質な教育環境を確保するための措置、とありますが補助金が関係していると考えるのが自然ではないでしょうか。かといって、補助金対策のためにとはいえないでしょうから難しいところです。
入学者の歩留まり率については、恐らく毎年各大学の入試担当者が頭を悩ませるところではないでしょうか。

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