Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

武蔵野大学の学生が企画したレジ袋削減プロジェクト

high190です。
東京にある武蔵野大学の学生が、大学のすぐ傍にあるコンビニエンスストアと協力してレジ袋削減プロジェクトを実施したそうです。システムの導入効果は4ヶ月でレジ袋約13,000枚の削減に成功したとのこと。

  • 学生が、学内外のコンビニと協力しリユースバッグ『エコふくろう』システムを試験導入 4か月間でレジ袋約13,000枚を削減!(出典:共同通信PRワイヤー 2008/03/25)

武蔵野大学(東京都西東京市:齋藤諦淳学長)人間関係学部環境学科の学生が、学内にあるコンビニエンスストアミニストップ武蔵野大学店)と大学前にあるコンビニエンスストアセブンイレブン(武蔵野関前4丁目店)の協力を得て、レジ袋を削減するためのリユースバッグ『エコふくろう』システムを考案・試験導入し、4か月間でレジ袋約13,000枚を削減できたという報告を含む卒業論文を発表しました。
『エコふくろう』システムは、わずか数分のためにゴミになるレジ袋が大量に消費されていることに問題意識を持った本学人間関係学部環境学科環境アメニティ専攻4年 阿賀清恵さんが、その削減のために考案したものです。
システム考案の際には、大学内の売店と協力してリユースバッグシステムに取り組んでいる福岡工業大学の学生組織『えこFIT』の活動を参考とし、さらに、本学学生が頻繁に利用するコンビニエンスストア2店舗でレジ袋利用実態調査を行うことで、本学の実態に基づいた「学外の企業との連携による、顧客巻き込み型」のシステムを提案しました。

(中略)

実施にあたっては、ミニストップ株式会社ならびに株式会社セブン&アイ・ホールディングスの各社よりシステムの趣旨にご賛同いただき、バッグの制作費をご支援いただきました。また、学内はもちろん、正門前の(一般の方も利用する)コンビニエンスストアでも、本学関係者と思われる利用客に対し『エコふくろう』バッグの説明をしていただくなど、多大なご協力をいただいております。
なお、昨年12月に開催された「エココン2007」では、学外の複数の企業と協同で積極的な活動を展開している点が評価され、考案者の阿賀さんが所属しており、また本システムでバッグの回収等を務めている環境同好会「エコの民」が、見事3位入賞を果たしています。(参考:『ecocon 2007-第5回全国大学生環境活動コンテスト』 http://www.ecocon.info/
また、この試験導入は阿賀さんの卒業研究の一環として実施したものですが、今後はさらに検証を重ね、環境同好会「エコの民」の活動として継続していく予定です。

最近では大学時代にどんな活動をしてきたか?ということを問う企業もたくさんあります。学生時代の4年間をどのように過ごしてきたのか、という視点はとても大切だと思いますが、学問がなおざりになっては大学の本分からは外れているのではないかと思います。阿賀さんの場合、卒業論文で報告とあるとおり、学問と融合した形でのプロジェクトを実施し成果を出しています。
これは高く評価されるべきだと私は考えます。私には学部時代の勉強はどうも軽視されているのではないか、と思うことが多いのです。就職してからは企業内研修があり、大学院に進学すればさらに学問を深めることになりますが、学部で得た知識というものは実社会においてほとんど意味を為さないような気がするのです。(例えば、理系であれば就職面接の際に卒業論文の内容を尋ねられるかもしれませんが、文系学生に対してそうしたことを行っている企業というものを残念ながら聞いたことがありません)
そういった意味では、経営系の学部を設置している大学などではフィールドワークを取り入れた卒論作成などを実施するのもいいかもしれませんね。

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