Clear Consideration(大学職員の教育分析)

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本当に笑っているか確かめるシステムを大学教授が開発

high190です。
関西大学木村洋二教授が本当の笑いかどうかを見抜く「笑い測定システム」を開発したそうです。

作り笑いも見抜けます――。関西大学木村洋二教授らは20日、心の底から笑っているかどうかを判定できる「笑い測定システム」を開発したと発表した。腹部の横隔膜が笑うと震える様子をセンサーで調べ、数値化する。笑顔や声に惑わされず、愛想笑いやから笑いを見破れるという。
木村教授は「笑いという身近なしぐさが初めて科学の土俵にのる。数値化することで、笑いの健康増進効果などを厳密に検証できる。お笑い芸の審査にも生かせるのでは」と話している。
開発したシステムは胸から腹にかけて3個のセンサーを取り付ける。皮膚の上から横隔膜の振動に伴って発生する電気信号を調べる。「大笑い」「含み笑い」「こらえ笑い」「噴き出し笑い」などはいずれも横隔膜が振動するため、笑いと判定できた。無理に笑顔を取り繕った場合は、振動しないため笑いではないと見抜けた。

人間が笑うときの横隔膜の振動を測り、「笑いの量」を算出する「笑い測定システム」が21日までに、関西大学大阪府吹田市)で公開された。笑いを測定する装置の開発は世界初で、作り笑いか本当の笑いか識別できるという。
同大社会学部の木村洋二教授(60)のグループが1年がかりで開発した。
木村教授によると、横隔膜は、声や表情で笑っているように装っても振動せず、本当に笑った時に毎秒2〜5個の特徴的な振動波を発生させるという。
測定システムは、横隔膜の動きの中から、この振動波を識別。独自の単位「aH(アッハ)」で数え、笑いの種類や量を判断する。
公開実験では、30代の母と5歳の娘の笑いを測定。胸から腹に3個の電極センサーを付け、吉本興業所属のお笑いコンビのショートコントにどう反応するか計測した。結果は母親のaHがゼロに近かったのに対し、娘は42aHを記録した。
木村教授は携帯型測定機の開発を計画。笑いの量を手軽に計測することで、笑いと免疫機能に関する研究に役立てたいとしている。

ちなみに木村教授の専門分野は「ソーシャル・ネットワークの理論」だそうです。笑いに関する書籍も書かれているようですね。

笑いの社会学 (世界思想ゼミナール)

笑いの社会学 (世界思想ゼミナール)

この研究、実用性という点ではこれからさらに発展の余地があるのだと思いますが、こうしたユニークな研究ならばイグノーベル賞を狙えるかも知れませんね。教員の研究がこうした形でも社会にアピールできるという点で、とても素敵な研究成果だと思います。

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