Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

地方自治体職員が大学で講座を担当

high190です。
最近、大学が街づくりに関わるニュースがとても増えてきているように思います。背景として現代GPや特色GPで地域貢献をテーマにしたものが増え、取り組みの成果を目に見える形で残す必要が出てきているということがあります。大学がさらに社会と繋がっていくことは、ともすれば硬直的になりがちな大学運営にも一石を投じるきっかけにもなるものです。
宇都宮大学宇都宮市の職員に講座講師を受け入れ、宇都宮まちづくり講座をを実施します。国立大学法人としては、市町村職員を講師として迎えるのは初めての取り組みになるそうです。

宇都宮市と宇都宮大は、同市職員が同大に出向いて、街づくりなどの講義をリレー形式で行う「実践!宇都宮まちづくり講座」を2008年度からスタートさせる。市町村職員が国立大で講座を持つのは全国で初という。
宇都宮市と宇大は07年2月、相互の発展やまちづくりの施策事業の向上を目的に相互友好協力協定を締結しており、今回の講座はその一環。市職員にとっては、説明などの能力向上や若者の考えを吸収する場とし、学生にとっては、街づくりや市の抱える課題などを学び、自分の意見をぶつけられる場としてもらおうと、市側が働きかけた。
講座は、前期の4〜8月にかけて計14コマを予定。LRT(次世代型路面電車)構想、高齢化社会、景観など多岐にわたるテーマで、担当の課長・係長が講師を務める。
佐藤栄一市長は「学生が講座で学んだことを将来、市や県などに還元してもらえればうれしい」と話している。
県内18の高等教育機関が単位互換制度を導入する「大学コンソーシアムとちぎ」の連携講座になるため、他大学の学生などの聴講も可能にする予定。

個人的な印象としては、国立大学の方が市町村職員を積極的に講師に迎えているような気がしていました。街づくりに大学が関与するのであれば、行政組織で実際に仕事をしている人に話を聞くのが一番の近道だと思います。大学として、より地域に密着した形での街づくりを行うのであれば、行政との連携体制を構築することは大きな意義があることでしょうし、その後の継続性という点でも魅力的です。
宇都宮といえば、餃子が有名ですが、そのあたりの地域性を反映させた形での街づくり論というのも面白そうですね。

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