Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

センター入試でICレコーダーを使うのは無理?

high190です。
センター入試が終了し、英語のリスニングで使用されたICレコーダーについて多くのブロガーが疑問を呈しています。

大学入試の英語のリスニング試験では、今ではICレコーダーが利用されている。このICレコーダー、毎年物議を醸している。本年も機器の障害件数は減少したものの、、「再試験」の対象者はリスニングと公民を合わせて1211人に上り、過去最多となったらしい。
・受験生の携帯電話の着メロが約30秒間鳴り続けた。
・試験室近くに物品販売車が停車し、客を集めるための音楽を流した。
・試験監督が身ぶりで示した指示を「イヤホンを外せ」と誤解した
・筆談で行う受験生への指示を、監督者が口頭で行った
などなど。
こんな状態で、ICレコーダーを使用し続けるのだろうか。なんらかの不都合があった場合、受験生は苦情を言って再試験を勝ち取ると言う選択肢を与えているものではないだろうか。何らかの苦情は、申し立てできそうな気もする。
再試験は、公平ではない。何らかの障害があっても、英語のテストの出来がよければそのままテストを終わらせることができるからだ。
そもそも、ICレコーダーでなければダメなのだろうか。このような状況が毎年続いていることからして、そろそろ次の手を考え出す時期ではないだろうか。
以前のようにリスニング試験はやめるというのも選択肢に入ってよいのではと思う。
受験生の混乱の方が、影響は大きいと思う。

リスニングにおけるICレコーダーの問題、結構同じような指摘をしている人が多くいます。「大学を考える」の管理人kangeさんも同様のコメントをブログに掲載しています。

(上記記事より一部抜粋)

ICプレイヤーのような機器を使っている時点で、「何もない」ということはあり得ないと思います。
だからと言って、「何かあっても仕方ないじゃないか、ゆるしてやれ」と言うつもりはありません。
ICプレイヤーでのリスニングについては、トラブルのリスクが大きく、実施方法については再考した方がいいと思っています。

確かに全国で50万人近くが受験する試験で個々の受験生に機器を配布する訳ですから、対応を統一するということ自体が難しいように思います。悪質な受験生が、機器の不具合があったから再試験を受験させろ!と言ってきたところで大学入試センター側で機器を細かく調べることはできないでしょうし、ましてや会場校の大学では手に負えない状況です。
英語のリスニング試験が始まったのは2006年からですが、年々人数は減っているもののやはり再試験の受験者が存在します。抜本的に実施方法を変えるということはできないのでしょうか?機器がたくさんあればあるほど不具合の発生率は高い訳ですしね。

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