Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

大学のWebページとアクセシビリティ

high190です。
大学のWebサイトはデザイン的にも機能的にも日々進化していますが、そのほとんどは外注で作成されているもので、特に学内の決まった人しか使わない(業務用とか学生向けサイトとか)ものについては、大学職員が手作りで作っているということがほとんどのようです。要は学外の人の目に触れる部分はきれいに仕上げておいて、内部の人間が閲覧する部分については簡略なものでも大丈夫!という考え方な訳です。確かに大学職員はWebデザイナーではないので、凝ったページを作ることはなかなか難しいでしょう。しかし、ある程度の基準に則って作る必要があるのもまた事実です。

上記Webサイトはワールドワイドウェブコンソーシアム(通称:W3C)の公式ページです。Webページを構成するhtmlはこのように一定の基準によって定められています。外観は美しくとも、正しいhtmlではないということが往々にしてあります。では、どうすれば正しいhtmlが書けるの?という話になりますが、そのことを非常に分かりやすく解説したWebサイトがあります。

上記サイトをご覧いただければ、htmlをどのように書けばよいのかがよく分かると思います。また、何故正しいhtmlで書かなければならないのか、という点についてはアクセシビリティの観点から考えるとよりその重要性が分かります。

(上記ページより一部抜粋)

ウェブページにおけるアクセシビリティ
ウェブページにおけるアクセシビリティは、そのウェブページが、高齢者や障害者も含めた、誰もが情報を取得・発信できる柔軟性に富んでいて、アクセスした誰もが同様に情報を共有できる状態にあること(あるいはその度合い)を意味する。日本語では「アクセシビリティに配慮する」あるいは「アクセシビリティを高める」といった表現で用いられる。
公共サイトにおいては、情報取得機会の均等性確保を担う情報保障上、重要な概念となる。
ウェブページの中には、ウェブブラウザや解像度を制限したもの、JavaScriptMacromedia Flashを使用したものが多数存在するが、ウェブコンテンツ・アクセシビリティガイドライン(WCAG1.0)に基づいて制作されたウェブページでは代替情報の付加等により障害者が情報を取得することが出来るウェブページを目指し、ウェブを視覚に頼らずテキストベースで巡回する検索ロボットがHTML 2.0にも対応できることで、効率的に検索されるという利点がある。
障害を持った方の環境では、音声や点字による表示や出力を行いながら、パソコンからの情報取得を可能とするが、代替情報の欠損などにより、ウェブページからの情報が取得できない場合がある。
アクセシビリティ」というカタカナの訳語自体が、理解されにくいのではないかという指摘もある。「アクセシビリティ対応」などと書いていても、万人が理解しやすいとはいえない点も考慮する必要がある。

ウェブアクセシビリティが実現してゆくこと
コミュニケーション情報(視力・聴力・発声)障害や自力移動運動障害による情報格差(デバイド)を軽減し、コミュニケーションから多くの人との交感を可能にする。このことは社会にinputされていない新たなインスピレーションを多くの人と共有できるということでもあり、新たな特性や感性を社会が受け取る可能性でもある。ウェブアクセシビリティがそういった礎になるかもしれない。

太字部分はhigh190による強調です。障害をお持ちの方でも音声ブラウザなどでWebページを閲覧することができます。その際にはhtmlが正しく書かれていないとその文章が何を意味するのか(項目なのか文章なのか)分からないそうです。Webのアクセシビリティはまだまだ発展途上にありますが、大学職員もWebページを作る側の人間ですから、そういった形での学生支援も実施していけるのではないかと思います。

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