Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

米国で全面禁煙の大学が増加中

high190です。
大学における喫煙・分煙問題は各大学で担当者が頭を悩ませているのではないでしょうか。ちなみに本学では分煙体制を取っていますが、学生のマナーに任せているところがあるので、非喫煙者への配慮などについて、さらに学生へ周知を進められるのではないかと思っています。最近では健康増進法に基づき、学内を全面禁煙にする大学も出てきています。*1 *2

どうやら米国でも全面禁煙の動きが広まりつつあるようです。

米国の大学で、キャンパス全体を禁煙にする動きが広がっている。大学当局が推進するとともに、反喫煙団体も、喫煙率の高い大学生にたばこを止めさせることを重要視している。
非喫煙者の権利を擁護する米団体の報告によると、構内の一部にとどまらず、すべての場所で喫煙を禁じている大学は、全米で約60に上っている。他の多くの大学では、部分的な禁煙措置が取られているという。
ジョージア州にあるゲインズビル州立大(学生約5300人)は、4年前から全面禁煙に切り替えた。大学構内にはあちこちに禁煙のサインが張られ、たばこを吸いたい学生は、駐車場の自分の車の中などに移動する。
自らも喫煙者だったマーサ・ネスビット学長は「屋内では煙の中を歩く必要がなくなり、外でも吸い殻を見かけなくなった。キャンパスがきれいで健康的になった」と述べている。禁煙化による問題は発生していないという。
米がん協会アクションネットワークのダニエル・スミス会長は「たばこの煙から解放された国にしようという動きは、至る所で進行している。社会でみられるのと同じ傾向が、大学キャンパスでも表れているということではないか」と分析する。
同協会によると、米国では大学生と重なる18〜24歳の年齢層で喫煙率が最も高い。他の年齢層では喫煙率が減少傾向にあるなか、大学生では上昇しているといい、同協会では、禁煙ガムの配布など大学での禁煙の取り組みに力を入れている。

元々、米国は禁煙に関する規制が厳しいですが、大学においてもそれは例外ではないようですね。

「屋内では煙の中を歩く必要がなくなり、外でも吸い殻を見かけなくなった。キャンパスがきれいで健康的になった」と述べている。禁煙化による問題は発生していないという。

非喫煙者への配慮、近隣住民へ与えるイメージなど大学の全面禁煙化がもたらすメリットは大きいです。ただ、教職員でもたばこを吸いたい人はいるでしょうし、喫煙者へのアナウンスが問題になります。分煙といっても場所で分けるのではなく、きちんとした「喫煙ルーム」のようなものを作った方がうまくいくのかも知れませんね。

[Reference Information]
キャンパスは禁煙にすべき?(出典:大学プロデューサーズ・ノート 2007/09/07)