Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

立教大学がシニア対象の講座を本格始動

high190です。
立教大学がシニア向けの本格講座を来春からスタートさせます。

立教大学は来年度から、団塊世代向けにビジネスなどを学べる専門講座を開設する。ゼミに参加したり、履歴書にも書き込める「履修証明」を出したりと、最長2年間受講できる本格的な講座とする。大学紛争などで満足なキャンパスライフを送ることができなかった団塊世代に、お金や時間に余裕のできた定年後を豊かに迎えてもらおうとの狙いだ。
こうしたシニア層などを対象とした大学の公開形式の講座は年々増加している。少子化で学生の確保が難しくなる一方、シニアを巡る大学間の競争も激しくなりそうだ。

各大学ではシニア層の囲い込みを本格的に進めてきています。中には授業料を半額免除!なんていう取り組みをしているところもあるぐらいですので、各大学の入試部門はシニア・マーケットの開拓を狙っているということですね。

今回の立教大学の取り組みは、「大学入学までは考えていないけれども、大学で学んだ証は欲しい」という人にターゲットを合わせています。これって結構重要なことではないでしょうか。シニア層の中には、大学で勉強したいけれども輪に入れるかどうか疑問に思う人が少なからず存在します。確かに18〜22歳ぐらいの人たちと全く一緒というのには抵抗があるのかもしれません。
そういった部分を勘案すると、専門講座で履修した内容が履歴書に書ける、ということは大きなメリットになるのでは?というのが私の視点です。ただ単に門戸を開くのではなく、潜在的なニーズを把握しなければできないことです。大学がシニア層を受け入れるにしても、受け入れやすい土壌をしっかり準備しないと学生は集まらないということ。ただ、追従するだけでは成功しませんね。