Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

商店街に大学のサテライト・キャンパスを作ることでブランディング

high190です。
京都文教大学では京都市伏見区伏見大手筋商店街にサテライト・キャンパスを作ることにしたようです。

京都文教大と同短期大(京都府宇治市)は、京都市伏見区伏見大手筋商店街と連携し、商店街の中にサテライトキャンパスを開設した。住民と学生が交流したり、地域の活性化に向けた企画に取り組む拠点とするほか、大学の臨床心理学科の専門家による相談室を設け、子育てなどに関する悩みを受け付ける。19日、関係者約30人が集まり、オープンを祝った。
伏見大手筋商店街の近辺では、酒蔵跡などに建つマンションに子育て世帯が多く流入し、商店街は昨年から、空き町家を利用した「大手筋文化センターコスモス」で子育て支援の事業を行っている。臨床心理学科や児童教育学科を持つ同大学と同短大は、そのノウハウを現場で生かすとともに学生の実践の場にしようと、協力を申し出た。
サテライトキャンパス開設に当たり、同商店街振興組合が府、京都市の補助を受け、約800万円をかけて「コスモス」を改修した。
大学は2階部分を借りる。学生は商店街の活性化策などを実践する授業で活用するほか、地域住民を対象に開かれている親子ひろばで実習する。「よろず相談所」を週に2回開設し、臨床心理士の教員が子育てを中心とした心配ごとの相談を無料で受ける。住民向けに気功やヨガの教室も開く。
大学と短大を経営する京都文教学園の仁科周朗法人事務局長は「現場主義教育の実践になり、地域の皆さんの役にも立てるはず」、同振興組合の水谷保英理事長は「大学の力を借りて集客でき、商店街の魅力アップにつながる」と話した。
同大学のサテライトキャンパスは、今年6月に開設した宇治橋通商店街(宇治市)に続き2カ所目。

教育面でも効果が大きいですが、それ以上に地域貢献になりますね。学生にとっては普段、大学の講義で学んだ内容を実践的に活用する場でもあります。せっかく学んだ内容でも、実践に役立たないのでは机上の論理になってしまいますし、分かったような気になってしまう面もあります。一方、商店街にとっては活性化の起爆剤として期待されている部分もあるでしょう。

平成19年度の特色GP採択事業の一環で進められている、京都文教大学のサテライト・キャンパス開設。今後はサテライトの開設による教育効果・商店街の活性化に繋がったかも継続的に報告していただき、他大学のロールモデルになるようなところまで取り組みを推し進めていってもらいたいものですね。