Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

国立大学の業務実績評価は真実性があるか?

high190です。
文部科学省が国立大学の業務実績に関する評価結果をまとめました。

文部科学省は、国立大87校の2006年度の業務実績に対する評価結果をまとめた。全体としては「各大学とも中期経営計画の達成に向けて戦略的な大学運営が行われている」と評価。一方で業務の効率化や財務体質の改善など個別の評価項目では計8校を「やや遅れている」とし、一段の改善を求めた。
業務実績の評価は国立大学法人法に基づき、国立大学法人評価委員会(委員長=野依良治理化学研究所理事長)が実施している。87の国立大と、高エネルギー加速器研究機構など4つの大学共同利用機関法人について、各法人が設定している6カ年の中期経営計画(04―09年度)に対する進行状況を審査・評価する仕組み。実施3回目となる今回は、中期計画の折り返しの年に当たる。
評価委は全体評価として「いずれの法人も、学長のリーダーシップの下で工夫や改善を図っている」と指摘。評価委の評価を参考に翌年度以降の改善を図る大学が増えていることも挙げ「様々な取り組みが具体的な成果として表れつつあり、さらなる進展が期待される」とした。

国立大学法人はこうして文部科学省からの実績評価を受ける訳です。昔のように国の「直営」ではありませんが、まだまだ文部科学省の影響力は強いと言えるでしょう。ただ、国立大学法人はこうした形で実績評価を受けていますが、私立大学ではどうでしょうか?第三者評価を実施することが義務付けられていますが、その効果と改善策については、あまり公になっていない情報ですよね。

よく大学のWebサイトには「本学は○○基準協会の認証を受けています」というバナーが貼ってありますが、報告書にたどり着くには結構学内のページを探し回らなければなりませんし、見つけたとしても300ページのPDFファイルが出てきたりして、とても一般の人には分からないですよね。
端的に問題点を示して、それに対する対策をどのように打ち出すのかを表明するだけで、その大学に対する見方もだいぶ変わるのではないか?と思ったりします。