Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

授業の外注は基準違反?

high190です。
来春に大学設置基準の改正があるようなのですが、そこでは基準が厳格化される見込みです。

文部科学省は大学の授業におけるインターンシップやボランティア、教育実習などの単位認定をめぐり、大学側が研修先などに授業を“丸投げ”することを禁止する方針を決めた。大学設置基準に「大学は必要な授業科目の開設は自ら行うものであることを明確化する」との規定を追加し、授業の“外注”自体は否定しないものの、大学側に一定の関与を義務づける。
文科省では来春の施行を目指して月内に基準を改正。各大学に詳細を通知する予定。
数字上では入学希望者が全員大学に入れる大学全入時代を目前に控え、一部の大学では「アルバイト研修」を中心とした授業を単位認定している。文科省では「委託する場合でも学生を事前に指導したり、教員が現地でチェックするなど一定の関与が必要だ。学校がまったくかかわらなければ授業ではない」(大学振興課)としている。
文科省では基準改正の詳細を定める通知に「大学が定める指導計画のもとで大学の担当教員が学修状況を十分に把握するなど適切に行うことが求められる」などと明記し、今後の指導の根拠とする考えだ。

大学設置基準を緩和したのに、今度はいきなり禁止ですか!
各所で言われているように、株式会社立大学の認可を半ば強引に進めて、設置基準を緩和したのに…問題が発覚して「やっぱりあのやり方じゃまずかった」みたいな感じで基準を改正するのはいかがなものかと?

拙速な改革で困るのは大学であり、最も影響を受けるのは学生であるんだ!と一私学人として感じました。
もうちょっとバランスの取れた教育行政だったらどうなんだろう?と思う次第です。