Clear Consideration(大学職員の教育分析)

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アップル、米国著名大学の講義を無料配信する「iTunes U」を発表

high190です。
アップルは米国大学の講義を無料で配信する「iTunes U」をスタートさせました。

アップルは31日、iTunes Store内の専用エリアとして「iTunes U(アイチューンズ・ユー)」を立ち上げると発表した。
スタンフォード大学、カリフォルニア大学バークレー校、デューク大学マサチューセッツ工科大学といった米国内の著名大学から提供される教育課程の講義、語学の授業、研究デモ、スポーツの名場面、キャンパスツアーといったコンテンツが無料で配信される。
iTunesを通じて入手したコンテンツはワンクリックでiPodに転送し、いつでもどこでも視聴できるため、音楽を楽しむのと同じくらいの気軽さで、大学の講義を受けられるようになれるとのこと。
アップルのiTunes担当バイスプレジデントのエディー・キューは「iTunes Uは米国内の著名大学から提供される素晴らしい教材を、誰もが簡単に利用できるようにするものです。教育は生涯にわたって継続されるものであり、iTunesを通じて講義やスピーチ、その他の学術系コンテンツを誰もが無料でダウンロードできる手段を提供することをを喜ばしく思います」と述べている。
一方スタンフォード大学長のジョン・エチメンディ氏は「スタンフォード大学ではかなり早い時期から、教授陣や学生がもつ知識や情報を一般の方々に提供するよう努めてきました。このたびのスタンフォード大学とアップルならびにiTunes Uとの協力関係により、斬新的かつ革新的な方法で、何百万もの人々に我々の教育、学習、研究を伝え、多くの方にスタンフォード大学流の知的な探求と発見を経験してもらえるものと考えています」とコメントを寄せている。

大学の知の開放がOpenCourseWare等で進んでいますが、こうしたリッチコンテンツが提供されれば、まさに大学が社会に対して開かれた存在となります。

全世界に向けて講義情報を発信するには、教育・研究レベルの高さを社会的に認められるようにする必要があります。今回、公開する大学はそれぞれに大学の個性と特色を持っているのですね。

[過去記事]
Webを使った大学のオープン化、講義の公開に強い期待〜gooリサーチ結果

[Reference Information]
米国大学の講義や授業を無料配信する「iTunes U」。日本でも利用可能(出典:broad band watch)