Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

京セラと関西アーバン銀の寄付講座 京大経営管理大学院が開設

high190です。
先日は東京大学静岡銀行の産学連携について記事を書きました。
http://d.hatena.ne.jp/high190/20070326/p1

旧帝大の中でも優秀な「東の東大・西の京大」と言われますが、京都大学も銀行との提携を発表しました。

京都大経営管理大学院は、電子部品メーカーの京セラ(京都市伏見区)と関西アーバン銀行大阪市中央区)の寄付講座をそれぞれ2007年度から開設する。京セラの「京セラ経営哲学寄付講座」は、大手企業各社が持つ経営哲学の体系化や企業倫理の実践研究などに取り組む。
06年4月に発足した同大学院が、専門性の高い経済人を育てる体制を強化するため、両社の支援を受ける。両講座とも同大学院の学生120人が対象で、設置予定期間は3年間。
京セラの講座は、日置弘一郎教授と麗澤大企業倫理研究センターの高巌センター長らが担当し、京セラなどを例に理念経営の重要性を理論的に考察する。寄付金は年間2000万円。
また関西アーバン銀行の講座は「関西経済経営論」で、大阪市立大の塩沢由典教授を招く。関西経済の産業構造を解明し、今後の中小企業振興や人材育成につなげる。

京セラと関西アーバン銀行は27日、京都大学経営管理専門職大学院京都市、吉田和男院長)に寄付講座を開設すると発表した。設置期間は2007年4月1日から10年3月31日までの3年間。京セラは総額6000万円、関西アーバン銀行は同9000万円を寄付する。

京セラと京都大学は様々な提携を行っており、京セラの名誉会長である稲盛和夫氏が設立した稲盛財団京都大学に寄付しています。地域・学術提携においてコラボレーションすることは、技術開発等で両者のシナジー向上に繋がりますよね。京セラ名誉会長の稲盛和夫氏は「京都賞」を創設したり、若手経営者向けの経営塾「盛和塾」で人材開発も行っています。
過去の歴史においては、企業経営・企業創設に多大な業績を残し、篤志家としても活躍した人物として渋沢栄一がいます。渋沢栄一は500以上の企業創立に関係し、その他にも社会福祉事業・学校教育にも深く関わった人物です。稲盛和夫氏は現代版渋沢栄一になろうとしているのでしょうか。