Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

静岡銀行と東京大学が産学連携に関する共同研究契約を締結(静岡銀行)

high190です、
静岡銀行東京大学が産学連携に合意しました。

静岡銀行(頭取 中西勝則)では、東京大学と「産学連携手法に関する研究」について、「共同研究契約」を締結する運びとなりましたので、その概要をご案内します。
なお、東京大学と金融機関との共同研究の着手は、全国初の試みとなります。

1.締 結 日   平成19年3月23日(金)

2.研究期間  平成19年3月23日〜平成20年3月22日

3.研究実施場所  東京大学産学連携本部(産学連携プラザ) 他

4.目  的  
○地域経済の発展に貢献することを目的に、産学連携の課題を有する企業と、東京大学との産学連携の可能性と、その解決策を検討する。

5.締結内容(主要項目)
(1)研究分担/ ①静岡銀行(企業ニーズの発掘 等) ②東京大学(課題の分析と研究者の探索 等)
(2)秘密保持 ほか

6.研究内容
静岡銀行のお取引先が抱える課題の検討を踏まえ、東京大学が研究者を探索し、共同研究に向けて企業と東京大学の研究者との合意形成を探り、最適の連携の方式を創出する。

7.具体的なアプローチ手法例
(1)静岡銀行が従来から取引先へ紹介・コンサルティングを実施している以下の国の中小企業施策に関わる取引先を東京大学へ紹介することにより、合意形成を図り、認定支援等に繋げ、効果的なサポートを行う。
《国の中小企業施策》
 ・中小企業地域資源活用プログラム、新連携(中小企業新事業活動促進法)、サポイン(戦略的基盤技術高度化支援事業)、産業クラスター計画、知的クラスター創成事業、地域新生コンソーシアム研究開発事業 他

(2)東京大学のシーズを選定して静岡銀行取引先とのマッチングを行う
 ・産学連携成功確立の高くなるテーマの選別
 ・選定した東京大学シーズの「ShizuginShip」(本年4月創設予定の静岡銀行の次世代を担う企業経営者組織)会員への紹介等によるマッチング支援

静岡銀行は23日、産学連携手法に関する研究について、東京大学と共同研究契約を結んだと発表した。東京大学と金融機関の共同研究は、全国で初の試みという。
同研究では、静岡銀行の取引先が抱える課題に対し、東京大学が最適な研究者を探索し、課題解決に向けて連携体制を検討する。また、同大学のシーズを選定して、静岡銀行の取引先とのマッチングも行う。
期間は08年3月22日までの1年間。東京大学産学連携本部(産学連携プラザ)を中心に実施される。

私は静岡にあまり馴染みのない人間なので、銀行の概要を調べて見ました。

資本金、900億円もあるんですね。私の出身地である仙台で最大の地銀である七十七銀行は約250億円。身近な銀行と比較すると凄さがよく分かります。(スタンダートアンドプアーズの格付けでもAAA)
この銀行、旧三菱銀行との繋がりが非常に強かったとWikipediaにあります。財務基盤でも定評があるようですので、そういった面を評価されたのでしょうか。プレス内容を見ますと、東大と静岡銀行の顧客法人をうまくマッチングするために、静岡銀行が仲介役となっているように見えます。これは静岡銀行の高い信用度を媒介にした産学連携推進です。単一企業との産学連携ではなく、信用度の高い企業を媒介とした事例が今後、増えてくるかも知れません。